おうち教室を運営されているみなさんの中には、お教室運営とは別に、minneやCreemaなどのハンドメイド販売サイトなどを使って自分の作った作品を販売されている方もいらっしゃるかと思います。
ハンドメイド作品を販売する時、一番悩むのはハンドメイド商品の価格設定ではないでしょうか。
自分の作ったハンドメイド作品の適正価格って自分目線だと初心者には難しい。
色んなサイトや書籍を見て回っても、「リーズナブルに!」と言っている人がいると思いきや、「いやいやちゃんと高値を付けてもいいんです!」という人もいる。実際にminneやCreemaを覗いて見ても、このクオリティーの作品がこんな安いの?と思うものもあれば、逆にこれがこんなにするのか…という事もあって、一体自分はどれくらいが適正なのだろうかと悩んでしまいます。
利益が出て、お客様も納得の値段の付け方
お教室などを運営している方でハンドメイド商品の販売を考えている方は、趣味ではなくてきちんとビジネスとして販売を考えているはずですから、利益が取れなければ意味がありません。意味がないどころか、赤字になってしまう可能性だって出てきますね。
価格設定が高過ぎれば売れませんし、だからといって安過ぎれば利益が出ません。
①「原価」を算出する
物の値段を決める時に基準となるのは「原価」です。
原価とは、作品を作る時に必要となった経費の事で、作品の材料代や梱包代、発送代に加えて作品を制作している時間も当然含まれます。
ちょっと詳しく見てみましょう。
材料費
材料費は作品を作る時にかかった素材などの代金の事です。
例えばピアスの販売ならピアスを作るための土台やビーズなどのパーツ、グルー代などです。
グルーなどは1つあたりの費用を算出するのが難しいですが、大体1つの作品あたりどれくらい使用するかをざっくりと計算しておきましょう。
※グルーガンなどの道具代は含みません
人件費
これは自分が作品の制作に費やした時間で時給換算をしていきます。
ピアスを作るのに1作品1時間かかるのであれば1時間分の時給を計算します。
梱包代
商品の発送には梱包が必要ですね。
プチプチや封筒などの他に、アクセサリー作家さんならアクセサリー台紙が必要になったり、もっときちんとした梱包の時には箱代などもかかるかも知れませんし、保証書やお手紙を付ける事もあるかと思いますから、そういった費用も原価に含めておきます。
勿論、ラッピングにかかる時間もここに含めておきましょう。
②原価に利益をのせる
原価が算出できたら、原価に利益をのせていきましょう。
お客様に安く買って貰いたい。安くないと売れないんじゃないか。と思うかも知れませんが、原価同等で販売をしてしまったら自分があとで後悔してしまいます。
適正価格以下で販売すれば後々モヤモヤしてしまうのは自分です。時間も労力も掛かってるのに全然黒字にならないと疲弊もしてしまうでしょう。
原価の3ガケが相場
一般的に、販売価格は原価の3ガケくらいが相場だと言われています。つまりは3倍ですね。
例えば原価が500円なら1,500円での販売です。
初心者であればはじめは原価の2倍くらいに設定し、慣れていったら3倍に上げる。経験を積み実績を上げ、口コミも多くリピーターも多くついたようなベテラン作家までなれば、4倍くらいに設定しても商品は売れますから、徐々に値段を上げていくというやり方も良いですね。
価格設定を見直すと客層が変わる
これは筆者自身の体験談ですが、価格設定の見直しを行うと客層が変わります。
筆者はやはり一番はじめは自信がなく、原価にほんの気持ちプラスしただけの超安値で販売をしていました。
安価なのにも関わらずあまり売れず、売れたとしても送料払ったら黒字はプラス何十円。
作品制作や梱包、メールのやりとりなどの時間を考えると全く割に合わず、常にモヤモヤとしながらも販売を続けていました。
しかし、価格設定の見直しを行い、原価の3倍値まであげたところ、それまでほとんど売れなかった商品が、値上げしたにも関わらず何故か売れ始めるという現象が起きたのです。
しかも、それまではお客様のメールの返信が遅かったり、メールの返信がなく止むを得ずキャンセルする事になったり、商品を発送してもクレームまがいのメッセージが届いたりとしていたのに、ノークレーム、メールの返信は早い、レビューも書いてくれる、着画まで送ってくれる人もいるなどお客様の質がぐぐんと上がったのです。
今では利益もきちんと出せ、お客様の質もよく、売れ行きも好調。
安い方が売れそうだと思っていたのに、お客様ももしかしたら「安かろう悪かろう」と思っているのかも知れません、適正価格にした事でお客様に安心して購入してもらえるようになったのかも知れませんね。
まとめ
ハンドメイド品の適正価格は、原価+利益(原価の3倍程)です。
適正価格に設定して、気持ちよく楽しく商品の販売をしましょうね。